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ジェームズ・キャメロン、揺れる映画業界に物申す「私たちは過渡期にいる」 /2022年12月17日 – 映画 – インタビュー



 全世界歴代興収第1位を獲得したSF超大作『アバター』(2009)の続編となるシリーズ最新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(公開中)のプロモーションで来日を果たしたジェームズ・キャメロン監督が、劇場公開とネット配信の狭間に揺れる映画界に進言。「私たちは今、過渡期にいる」と胸の内を明かした。



【写真】前作から13年、進化した映像に驚き『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』フォトギャラリー


 映画を作れば、ハズレなし。ハズレなしどころか、新作を発表するたびにテクノロジーに革命を起こし、未曽有の映像を我々映画ファンに見せつけ、そして歴史的大ヒットを記録する。『アバター』最新作にも自信がみなぎるまさに巨匠中の巨匠ジェームズ・キャメロンに“不安”など100%あり得ないと思っていたが、ネット配信の台頭、そこに追い打ちをかけるように広がったパンデミック(コロナ禍)に、少なからず動揺しているようだ。「私が思うに、映画に関わっている世界中の人たちが、今、同じ課題に直面していると思う」とキャメロン監督は口火を切る。

 「作品を“配信用”に作るのか、それとも“劇場用”に作るのか? あるいは上映後すぐに配信用コンテンツとするのか?…これは映画業界全体にとって大きな決断だ。私たちは今、本当に過渡期にいると思う。コロナ禍の前は多少復活の兆しはあったが、パンデミック中、北米ではネット配信がかなり業績を伸ばし、その一方で映画館が相次いで閉館。劇場はおざなりになっている」と嘆く。「だから私たちは劇場がこれ以上減少しないよう欲する気持ちを強く持たなければならない。映画を作っている人、配給をしている人たちをもっともっと大事にしなければいけない」と語気を強める。



映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』より (C)2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
 さらにキャメロン監督はこう問いかける。「私にとって映画館で観る映画はとても大事なもの。いつも当たり前のように存在していたからね。でも市場がどんどん縮小される中、いつかなくなる文化なのか、限られた人だけのとてもニッチなものになってしまうのか? 『アバター』や『トップガン マーヴェリック』、あるいはマーベルのような作品でなければ経済的に成り立たないのか? かくいう『アバター』だって続編を作る方向では進めているが、100%予定通り行くとは言い切れない部分がある。ここまで来ると、乗り越えられるように祈るしかない」と本音を明かした。

 自身を“生きる化石”“恐竜”と表現し、“時代遅れ”を自虐するキャメロン監督だが、映画館に活気を取り戻し、劇場へ足を運ぶファンを取り戻す原動力を持っているのは、間違いなく彼が第一人者だ。時代遅れどころか、時代を切り拓くキャメロン監督の最新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』には、それだけのパワーが十分に備わっている。(取材・文・写真:坂田正樹)

 映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は全国公開中。

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